午後になると、さっきまでできていた判断に妙に時間がかかる。画面を見ているのに内容が頭に入らない。
そんな日はありませんか。
私はClaude Codeのデスクトップアプリを使い始めてから、AIエージェントを使わない日はほぼなくなりました。
作業は驚くほど速くなり、いつしか複数のエージェントを同時に動かしては、「まだ効率化できる」とアクセルを踏み続けていました。
AIが仕事を肩代わりすれば、人間には余白が生まれる。そんな期待とは裏腹に、実際には出力の確認、次の指示、判断の連続で、頭の中には休む場所がなくなっていたのです。
そこで見直したのが、作業時間ではなく休み方でした。
今回は、私が取り入れているNSDR(Non-Sleep Deep Rest/眠らない深い休息)と、情報を浴びすぎないための小さな習慣を紹介します。
この記事は医療上の助言ではありません。強い疲労が続く、睡眠に悩みがある、日常生活に支障がある場合は、医療機関などに相談してください。

こんな「頭が動かない」感覚、ありませんか?
- 午前中は調子がいいのに、午後になると急に頭が回らない
- 集中しようとしても、すぐ別のことが気になる
- やる気はあるのに、簡単な判断まで面倒に感じる
これは、根性が足りないと決めつける必要はありません。
判断や切り替えを重ね、情報を処理し続けた結果として、脳が疲れている可能性があります。
(これは"ブレインフォグ"と呼ばれる脳に霧がかかったような状態)
パソコンも、アプリを開きすぎると動作が重くなります。
人間も同じように、仕事、通知、検索結果、短い動画といった入力が途切れないと、次に何へ注意を向けるかを選ぶだけで消耗します。
「休憩のつもりのスマホ」が、休憩になっていないこともある
作業の合間にSNSやショート動画を見る。気分転換にはなりますが、目と頭は次々に届く新しい情報を処理し続けています。
スマホが悪いわけではありません。ただ、「情報から離れる休憩」と「情報を楽しむ時間」は、分けておいたほうが回復感を得やすいと感じます。
私が試しているのは、休憩の最初の10分だけは画面を見ないことです。窓の外を見る、少し歩く、飲み物を入れる。これだけでも、次の作業へ戻る切り替えが楽になります。
睡眠は、脳にとって大切なメンテナンス時間
睡眠中には、脳脊髄液の動きなどを通じて脳内の代謝産物の排出に関わる「グリンパティック系」が注目されています。
睡眠とこの仕組みの関係は研究が進んでいる一方、人で何がどこまで起きるのかには、まだ解明途上の部分もあります。
ここで大切なのは、NSDRを睡眠の代わりにしないことです。
NSDRは睡眠不足を帳消しにする方法でも、「脳の掃除」を10分で起こす方法でもありません。
十分な夜の睡眠を土台に、日中に意図的な静かな休息をつくるための選択肢として捉えるのがよさそうです。

1日10分で試せる「NSDR」とは
NSDRは、眠らずに深く休むためのガイド付きリラクゼーションの総称です。
ヨガニドラ、ボディスキャン、呼吸への注意などと重なる部分があります。
私が気に入っているのは、特別な道具も上手さも要らないところです。
昼食後や、頭が詰まってきたタイミングで10〜15分だけ確保します。
私がやっている、いちばん簡単な手順
- 通知を切り、楽な姿勢で横になるか、背もたれに深く座る
- 目を閉じ、呼吸を変えようとせず、そのまま感じる
- 足先、ふくらはぎ、太もも、お腹、肩、顔の順に注意を向け、力が入っている場所をゆるめる
- 気が散ったら、失敗と思わずに呼吸か体の感覚へ戻る
- タイマーが鳴ったら、すぐ画面を開かず、数回ゆっくり呼吸してから戻る
「眠らない」が基本ですが、途中で眠ってしまっても気にしなくて大丈夫です。
私自身、よく寝落ちします。無理に覚醒を保とうとすると、それ自体が頑張る作業になってしまいます。
NSDRやヨガニドラには、リラックス感や睡眠に関する可能性を示す研究があります。
ただし、研究の規模や質にはばらつきがあり、効果を誰にでも約束できる段階ではありません。
まずは「午後の自分に合うか」を、数日試して確かめるくらいがちょうどよいと思います。
ガイド音声を使うなら
YouTubeで「NSDR」「ヨガニドラ」と検索すると、日本語のガイド音声が見つかります。
今回のきっかけになった動画と、試しやすい参考動画を載せておきます。
「脳に情報をため込みすぎない」朝の過ごし方
休息を増やすのと同じくらい、最初から情報を詰め込みすぎないことも大切です。
私がいちばん変化を感じたのは、朝のスマホとの距離でした。
起きてすぐ通知やニュースを見ると、他人が選んだ話題から一日が始まります。
そこで今は、起床後30分だけ、スマホを見る前に次のどれかをしています。
- カーテンを開けて日光を浴びる
- 水を飲み、軽く体を動かす
- ノートに「今日終えたいこと」を3つだけ書く
毎朝完璧にできなくても構いません。「最初の5分だけスマホを見ない」からで十分です。
能動的に一日を始められた日は、AIの提案を受け取るときも、自分の判断軸を保ちやすいと感じています。

まとめ:生産性を上げる前に、回復する余白をつくる
AIエージェントのおかげで、仕事の速度は確実に上がりました。
一方で、私たちの注意力や判断力まで無限になるわけではありません。
だからこそ、次に頭が詰まったときは、気合いで押し切る前に10分だけ画面から離れてみてください。
NSDRでも、散歩でも、目を閉じるだけでも構いません。
「もっと速く動く」ためではなく、「自分で選んで動ける状態に戻る」ために休む。
それが、AIと長く気持ちよく働くための習慣になるはずです。
この記事を書いた人

- 合同会社GSK 代表
- 合同会社GSK代表。中小企業のためのAI業務設計パートナーとして、「ゼロを、1にする。」をコンセプトに、社内でAIが使われていない状態から、現場で使われる状態に変える支援をしています。ビジョンは「AIで仕事の抜け道を発見」。業務のヒアリングから設計、現場への定着まで、一緒に手を動かしながら伴走します。
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